私は、年間100社ぐらいは訪問したり取材したりするので肌感覚で感じるのですが、
企業は事業活動(物やサービス等の販売活動)により収益を上げる事が第一義的な基本活動なので、実際問題としてIR活動についてしっかり考えたり取り組んだりしない企業が多いのではないかと思っています。
目立ちたくない
IR活動の中には、外部委託すると決算説明会や資料作成などコストがかかる場合があります。
また最近では個人投資家が増え、その対応に時間が取られたり、SNSや掲示板等に誹謗中傷を書かれ、嫌な思いをするので「IR活動を積極的にして目立ちたくない」と言う企業も多数あります。
10%の法則
この様な理由から、上場企業約3,600社のうち10分の1、大体360社ぐらいしか積極的なIR活動は行っていないのが現状です。これは株主や投資家にとってはあまり好ましくない現実です。
しかし見方を変えると、「上場企業10社のうち1社しか積極的なIR活動に取り組んでいない」という事なので、積極的にIR活動に取り組むと注目され株価が上がる可能性が上がると言うことになります。
何をどう伝えるか
しかし、PR活動のようにむやみやたらと個人投資家説明会や1-on-1ミーティングの数を増やすことが良いのかと言うとそうではありません。逆に株価の乱高下を引き起こし、真っ当な投資家は投資を控えなくてはならなくなるのでお勧めしません。
企業がIR活動を積極的に取り組むと決定した場合、次に取り組むべきことは、一体自社の「何を」伝えるのか。そしてそれを「どう伝えるか」ということを投資家視点で考えることが重要です。
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